2025年1月21日(火)配信
どの業界もAIの活用が叫ばれて久しいですが、実際のところAIは
どれくらい進化しどこまで活用できるものなんでしょうか?
そこで今回は、施工管理2次検定(いわゆる実地試験)の「経験記述」
について、AIツールの代表格「ChatGPT」がどこまで対応できるのか
試してみました。
施工管理検定は全部で7種類ありますが、その中で最も受検者数の
多い土木の2級を選んでやってみる事にしました。
昨年の2級土木2次検定の問題がこちらです。
↓↓↓
令和6年度【2級土木施工管理技士】2次検定設問<経験記述>
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1247前段の「工事名、立場、工事内容」などは割愛し、[設問1]の
品質管理に関する記述について、ChatGPTに投げかける事にしました。
ただし、このままだと何の工事なのか不明で漠然としすぎるので、
ここでは「道路舗装工事」を指定し、回答を求めてます。
ということで、ChatGPTに投げかけた具体的な文言はこうです。
↓↓↓
「道路舗装工事」の品質管理に関し,次の事項について具体的に
記述しなさい。
(1)具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題
(2)(1)で記述した技術的課題を解決するために検討した項目とその対応処置
さて、ChatGPTはどんな回答をしたでしょう?
こちらがそれです。ちょっと長いですがご覧ください。
■■■ChatGPT回答(ここから)■■■
↓↓↓
道路舗装工事の品質管理においては、現場の具体的な状況に応じた
技術的課題を特定し、それらを解決するための適切な対応が求め
られます。以下に、具体的な現場状況と特に留意すべき品質管理上の
技術的課題、そしてそれらの課題を解決するために検討した項目と
対応処置について述べます。
(1)具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題
ある都市部の主要幹線道路の舗装工事現場を例に挙げます。
この現場では、以下の状況と課題が存在しました。
◆高交通量:日中の交通量が非常に多く、工事による交通規制が
渋滞を引き起こす可能性が高いため、施工時間帯の選定が重要でした。
◆周辺環境への配慮:商業施設や住宅地が隣接しており、騒音や振動、
粉じんなどの環境影響を最小限に抑える必要がありました。
◆既存インフラとの調整:地下には上下水道やガス管などの既存インフラが
埋設されており、これらを損傷しないよう慎重な施工が求められました。
これらの現場状況に対し、以下の品質管理上の技術的課題が特に留意されました。
●施工スケジュールの最適化:交通量の多い時間帯を避け、夜間や早朝に
施工を行うことで、交通への影響を最小限に抑える必要がありました。
●環境影響の低減:騒音や振動、粉じんの発生を抑えるための対策が
求められました。
●既存インフラの保護:地下埋設物の位置を正確に把握し、
損傷を防ぐための施工方法を検討する必要がありました。
(2)(1)で記述した技術的課題を解決するために検討した項目とその対応処置
上記の技術的課題を解決するため、以下の項目を検討し、
対応処置を実施しました。
▶施工スケジュールの最適化
・夜間施工の実施:交通量の少ない夜間に施工を行うことで、
交通渋滞の発生を防ぎました。
・迅速な施工体制の構築:作業員の増員や最新機械の導入により、
施工時間の短縮を図りました。
▶環境影響の低減
・低騒音・低振動機械の使用:騒音や振動の少ない施工機械を選定・
使用することで、周辺環境への影響を低減しました。
・防音・防じん対策の実施:防音シートの設置や散水による粉じん抑制
などの対策を講じました。
▶既存インフラの保護
・事前調査の徹底:地下埋設物の位置を詳細に調査し、
施工図面に反映させました。
・非破壊検査技術の活用:地中レーダーなどの非破壊検査技術を用いて、
埋設物の位置を確認し、損傷を防ぎました。
これらの対応により、施工品質を確保しつつ、周辺環境や既存インフラへ
の影響を最小限に抑えることができました。
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■■■ChatGPT回答(ここまで)■■■
いかがでしょうか?
今回はあえて回答の文字数制限をしなかったので結構な長文になりました。
実際の検定ではもっと要約した短い文章にしないといけませんが
「そこそこ」の回答が出てる気がします。
まあでも、経験記述自体がそんなに具体的で細かい内容を求めるものでは
ないので(私の主観ですが)そういう意味ではChatGPTと経験記述は
相性がいいのかも知れません。
この回答自体をそのまま使えませんが、間違いなく受検対策にはなりますね。
言葉悪いですが、これまでのように「あまりアテにならない先輩や
上司に聞く」より、よっぽど信憑性があります(笑)。
またAIは基本的にネット情報を収集して回答精度をあげていくので
(成長していくので)今後もっと適格な回答が出てくるはずです。
ということで、今回はAIの活用についてChatGPTに経験記述を書かせて
みましたが、私的には「そこそこ使えるよな」って感じです。
皆さんの参考になれば幸いです。