2025年1月6日(月)配信
皆様、新年明けましておめでとうございます!
2025年も引き続き当メルマガをよろしくお願いします!
今年最初の話題は建設業許可。
現在、建設業の許可は29業種ありますが、それが30業種になるかも知れないという話です。
・日本基礎建設協会
・基礎工事業団体連合会
・全国圧入協会
・コンクリートパイル・ポール協会
の基礎工事系4団体が、国交省に対し「基礎ぐい工事業」の建設業許可を
新設してくれという要望を出しています。
これ今に始まったことではなく、もうかれこれ数年かけて継続的な要望活動をやってますね。
業界新聞でも頻繁?に取り上げられているので、もう少し時間が経てば現実味が増してくるのかも知れません。
で、なぜ「基礎ぐい工事業」の新設を要望しているかですが、理屈はこうです。
→現在、基礎杭工事を発注する場合「とび・土工工事業」が該当するが
→その「とび・土工工事業」の会社は有資格者も専用機械も保有していない事が多く
→基礎杭工事の専門会社に実質的に「丸投げ」しているような違法なケースがある
→だから現在の「とび・土工工事業」から「基礎ぐい工事業」を独立させて
→直接、基礎杭工事の専門会社が受注して施工管理をする方が適切だ
こんな感じでしょうか。
これに対しては、「今だって基礎杭工事を専門会社に直接発注すればいいだけだろう」とか、
「直接受注して施工管理できるだけの体制がない専門会社が多いから問題なんだ」とか、いろんな意見があるみたいですね。
ただ、そもそも現在の「とび・土工工事業」は、守備範囲が広すぎるという声は以前からあって、
それは国交省の以下の資料を見ても一目瞭然です。
(建設業29許可・業種区分の内容)
https://www.mlit.go.jp/common/001209751.pdfいまってコンプライアンスの時代ですから、これだけ広範な業種だと会社も目が行き届かず、
どこかで何らかの間違いが起きても不思議ではありません。現在の「とび・土工工事業」から、
「基礎ぐい工事業」を独立させろという要望は、そういう視点からみれば、あながち見当違いとも言えません。
また、建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価制度では既に独立した職種になっていることも
「独立」の理由の一つになっているようです。
(CCUS 能力評価対象職種一覧)
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/cccus_nouryokuhyouka_shokusyu.pdfちなみに「とび・土工工事業」から「解体工事業」が”独立”したのは2016年です。
「基礎ぐい工事業」も同じように”独立”できるのかどうか、これからも注視していきたいと思います。