2024年11月18日(月)配信
施工管理技士の不正取得(実務経験年数の偽装)があったことへの対策として、
国土交通省が数年前から「施工管理検定2次試験(いわゆる実地試験)の
経験記述に関する設問を変更する」とアナウンスしてきましたが、
ようやく今年度それが実施されたようです。
2次検定の経験記述については、
もう随分前から「工事経験の事例を丸暗記して書けば合格する」と言われてきました。
設問も実質的に数十年変っていません。
自分の経験した工事を書き、その工事について品質面や安全面で課題になったことは何か、
その対策はどうしたか、まあかなりザックリ言えばそれを書くだけでOKでした。
ところが不正が起きたことで、この設問では実務経験の偽装防止にならない事から、
国交省は「丸暗記できない設問」に変更すると言ってきました。
ただ、そう言ってからなかなか変更されなかったので、
国交省側も設問をどうするか議論が長引いたんでしょうね。
ま、簡単に結論出るような問題じゃないでしょうから。
ですが、今年度やっと変更されました。
10月には土木、建築、電気工事が変更されましたが、
一番大きな変更は建築なんじゃないかと思います。
ということで、今年(2024年)10月20日(日)に実施された
1級建築施工管理技士2次試験について、何がどう変わったのか書いてみます。
まず、冒頭の設問です。
「持続可能な建設業を目指して働き方改革を推進すべく・・・」と
仰々しい文章になってますが、「右に示す工事概要の建築工事において・・・」と
あるので、今回から自分の経験した工事を書くスタイルじゃ無くなりましたね。
めちゃ大きな変更です。
(冒頭設問)
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1210続いてその「右に示す工事」ですが、こんな感じになってます。かなり詳細ですね。
ただこれ、RCなので木造やってる人とか最初見たときは面食らったでしょうね。
(設問工事)
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1211で、問題です。上記の工事について「現場作業の軽減策」を書けとあります。
冒頭の働き方改革の記述はここにリンクしてるんですね。
品質や安全とかじゃなく軽減策っていうのが今どきです。
(設問1)
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1212更に2番目の問題も「長時間労働」についての記述を求めています。
働き方改革絡みで徹底してますね。
(設問2)
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1213参考までに当社のYoutube「施工管理チャンネル」でも
詳しく解説していますので是非ご覧ください。
1級【建築】施工管理技士の2次は、もう自分のやった工事なんて書きませんよ!
2024年これまでとは180度変わった出題形式とは?
ということで、今回は建築の経験記述について書いてみましたが
土木や電気工事は、建築とは違った視点で変更されてますので、
次回以降でまた紹介していきたいと思います。