インフラ調査士とは?
インフラ調査士とは、社会インフラである道路施設の点検担当業務を対象とし、国の定める法令・基準などに基づいて確実に点検業務が実施できる技術者である。インフラ調査士講習会を受講し学科試験・実務試験に合格することで資格が取得できる。
資格の有効期間は5年、更新には試験合格が必要だ。
講習会・試験は一般社団法人 日本非破壊検査工業会が主催する。
資格取得までの流れは、次のとおりである。
①eラーニング受講:基礎学習(学科試験までの2か月間)
②インフラ講習会受講:1日オンライン講習
③学科(一次)試験:分野別専門試験
④実務(二次)試験:論文提出・面接および打音などの実技講習・試験
⑤インフラ調査士の登録:資格証明書を発行
■講習概要
受講資格:次のいずれかを満たす者
・非破壊試験技術者(JIS Z 2305資格保有者):RT・UT・PT・MT・ET・ST・TT・LT レベル不問
・日本非破壊検査工業会 コンクリート構造物の配筋探査技術者(土木)(建築)
・NDIS 0602 非破壊検査総合管理技術者
・3年以上のインフラ点検実務経験者(直近3年間で120日以上)
講習費用:テキスト希望 42,900円 / テキスト不要31,900円(いずれも税込み)
講習内容:
・橋梁
・土工構造物(道路のり面、シェッド・大型カルバード)
・道路トンネル
・舗装
・道路附属物
■学科試験概要
受験資格:インフラ調査士講習会の修了者
受験費用:インフラ調査士講習会の費用に含まれる
試験内容:
・橋梁(鋼橋) 70分40問 4者択一方式
・橋梁(コンクリート橋) 70分40問 4者択一方式
・トンネル 70分40問 4者択一方式
・付帯施設(舗装、土工構造物、道路附属物) 60分33問 4者択一方式
■実務試験概要
受験資格:学科試験合格者に対して、合格科目の実務試験を行う
受験費用:1科目5,500円(税込み)
試験内容:
・論文作成:受験票送付時に、合格科目に関する論文の作成と提出方法を通知
・面接:2名以上の面接試験官により、事前提出された論文の内容について面接を実施
・次の確認項目の中から指定した項目について実技試験を実施
① コンクリートの空洞・はく離の確認
② コンクリート強度不足の確認
③ 鋼構造物のボルトの緩みの確認
④ コンクリート、鋼構造物のひび割れ、き裂の確認 等
■インフラ調査士の登録
新規試験合格後に送付される「インフラ調査士」技術者資格登録台帳(新規認証)に
必要事項を記入のうえ申請する。
認証されると、資格証明書としてポケットサイズのカードが発行される。
登録費用:4,400円(税込み)
■直近の合格者数
2022年後期(第17回)の学科試験合格者は次の通りである。
・橋梁(鋼橋) 67人
・橋梁(コンクリート橋) 52人
・トンネル 57人
・付帯施設(舗装、土工構造物、道路附属物) 78人