土木鋼構造診断士補とは？
土木鋼構造診断士補とは、土木鋼構造物の点検、検査等及び土木鋼構造診断士の補佐的業務を適切に行うことができる専門技術者である。土木鋼構造診断士は、土木鋼構造物に関する幅広い知見と経験を有し、様々な劣化・損傷に対し、適切な点検、診断、対策の立案、指導等ができる専門技術者である。
土木鋼構造診断士補の英語表記はSteel Infrastructure Inspection Engineer（略称SIIE）。
講習会を受講し、試験に合格した者が認定登録申請を行うことで資格が与えられる。資格の有効期間は4年間だ。
■受講資格
・大学・短期大学・高等専門学校・専門学校において、土木工学の課程を修めて卒業し、実務経験1年以上
・工業高等学校において土木工学の課程を修めて卒業し、実務経験3年以上
・実務経験5年以上
※実務経験とは主として鋼構造物の管理等（点検、維持、補修、補強等）に関する業務である。
■受講・受験料（いずれも税込み）
・受講・受験（テキスト代込）：28,820円
・受講のみ（テキスト代込）：22,000円
・再受験（テキスト無し）：6,820円
・再受験（テキスト希望）：11,770円
※試験合格後、登録を行うには、別途登録料6,820円（税込み）が必要
■講習会の概要
講習は、各自で新規講習動画（ネット配信）を視聴し、「受講申告書」を提出する。
講習内容：内容は土木鋼構造診断士と同じ
・土木鋼構造診断士・診断士補制度について
・第1章 鋼構造の歴史と変遷
・第2章 鋼材
・第3章 防食法
・第4章 接合方法
・第5章 コンクリートとその他の材料
・第6章 点検・診断と補修・補強の概要
・第7章 損傷の点検・診断のための計測
・第8章 腐食損傷の点検・診断と補修・補強
・第9章 疲労損傷の点検・診断と補修・補強
・第10章 その他の損傷の点検・診断と補修・補強
・第11章 コンクリート構造とコンクリート系床版
・第12章 道路橋
・第13章 鉄道橋
・第14章 港湾構造物
・第15章 水力発電関連構造物
■試験概要と合格基準
受験資格と講習会受講の要件を満たし、試験の成績が基準を満たすことで合格となる
試験内容：内容は土木鋼構造診断士と同じ
択一式試験（105分）四者択一式で50問
土木鋼構造の材料、力学、構造、製作・施工、維持管理、寿命、点検、診断、対策（補修、 補強、長寿命化等）、更新、マネジメント、各種の土木鋼構造物等に関する種々な技術的な知識
合格基準：54%以上の得点（試験の実施状況により合格点を変更する場合あり）
■資格取得のメリット
橋梁メンテナンス業、建築施工・土木施工業、建設コンサルタン業への転職に有利
■直近の受験者数＆合格率
2021年の受験者数は211人、合格者数は157人、合格率は74.4%という結果だった。
