構造物診断士とは?
構造物診断士とは、鋼とコンクリートからなる土木構造物の診断・補修・補強の専門家である。認定試験の合格者が「構造物診断士名簿」に登録されることで資格が付与される。
構造物診断士には、一級構造物診断士と二級構造物診断士の2種類がある。
一級構造物診断士は、技術士、コンクリート診断士、土木鋼構造診断士、コンクリート構造診断士あるいは一級建築士の有資格者を対象としている。
土木構造物の維持管理、経年劣化、耐久性等に関する点検、調査、診断および診断結果に基づく補修・補強・改修等の計画・設計、施工計画、施工および施工管理を実施・指導する総合的技術を有する実務経験者に付与される。
二級構造物診断士は、維持管理計画に基づき、土木構造物の経年劣化、耐久性等に関する点検・調査業務を実施し、事後の診断、補修・補強・改修等の計画、設計等に必要な情報を示せる技術をする実務経験者に付与される。
登録の有効期限は4年、継続するには更新申請が必要だ。
■認定試験概要
主催:一般社団法人 日本構造物診断技術協会
受験料:一級 28,000円・二級 25,000円(税不明・テキスト込)
※テキストが不要な場合は、一級 15,000円・二級 12,000円
試験内容:
〇一級構造物診断士(3時間30分)
筆記試験 択一式問題35問(そのうち、択一理由を記述する問題 10問)
記述式問題1問(2問中1問選択して解答)
面接試験 筆記試験合格者のみ別日に実施
〇二級構造物診断士(2時間30分)
筆記試験 択一式問題35問(そのうち、択一理由を記述する問題 10問)
■受験資格:有資格者または学歴に応じた経験年数を有する者が受験可能
〇一級構造物診断士
下記のいずれかの資格を保有する者
・技術士
・コンクリート診断士
・土木鋼構造診断士
・コンクリート構造診断士
・一級建築士
・二級構造物診断士
学歴に応じた経験年数を有する者
・指定学科を専攻して大学・大学院を卒業後4年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して大学・大学院を卒業後5年以上の実務経験
・指定学科を専攻して短期大学、高等専門学校等を卒業後6年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して短期大学、高等専門学校等を卒業後7年以上の実務経験
・指定学科を専攻して高等学校を卒業後8年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して高等学校を卒業後9年以上の実務経験
・10年以上の実務経験
〇二級構造物診断士
下記のいずれかの資格を保有する者
・技術士
・コンクリート診断士
・土木鋼構造診断士
・コンクリート構造診断士
・一級建築士
・コンクリート主任技士
・コンクリート技士
・1級土木施工管
学歴に応じた経験年数を有する者
・指定学科を専攻して大学・大学院を卒業後2年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して大学・大学院を卒業後3年以上の実務経験
・指定学科を専攻して短期大学、高等専門学校等を卒業後3年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して短期大学、高等専門学校等を卒業後4年以上の実務経験
・指定学科を専攻して高等学校を卒業後4年以上の実務経験
・指定学科以外を専攻して高等学校を卒業後5年以上の実務経験
・6年以上の実務経験
※「指定学科」とは、土木・建築系の学科
※「実務経験」とは、土木構造物の維持管理、経年劣化、耐久性、補修・補強・改修等に関わる業務において、技術者として直接関わった点検、調査、診断、計画、設計、施工、施工管理等のいずれかの職務経験
■登録証の交付について
認定資格は、最終合格者で所定の期間に構造物診断士名簿への登録を申請した者に対し、
認定証と登録証を交付して付与される。登録料は5,000円である。
また、構造物診断士会への入会が必要だ(会費は4年間で5,000円)。