ダム水路主任技術者とは?
ダム水路主任技術者とは、水力発電所の水力設備の工事・維持及び運用に係る保安の監督を行う者である。水力設備とは、ダム・導水路・サージタンク及び水圧管路等を指す。
電気事業法に基づき、事業用電気工作物に該当する水力発電設備の設置者は、ダム水路主任技術者の選任が
義務付けられている。
資格を取得するための試験制度はなく、一定期間の実務経験年数を有しているものが、申請を行うことで
免状が与えられる。
ダム水路主任技術者は第一種と第二種に区別され、保安監督の範囲・資格を取得するための必要要件が
異なる。
水力設備(電気的設備を除く)又は水力設備に相当する発電用以外の設備の工事、維持又は運用に関する
経験が必要である。
■申請について
申請先 :経済産業省の産業保安監督部
費用 :6,600円
受付期間:随時
■第一種ダム水路主任技術者
◎保安監督の範囲:水力発電所の工事、維持及び運用
◎資格要件:次の年数以上の実務経験が必要
〇土木工学を専攻している場合
・大学卒業後、5年以上(高さ15m以上の発電用ダム3年を含む)
・高専・短大卒業後、6年以上(高さ15m以上の発電用ダム4年を含む)
・高校卒業後、10年以上(高さ15m以上の発電用ダム5年を含む)
〇土木工学以外を専攻している場合
・大学卒業後、9年以上(高さ15m以上の発電用ダム3年を含む)
・高専・短大卒業後、10年以上(高さ15m以上の発電用ダム4年を含む)
・高校卒業後、14年以上(高さ15m以上の発電用ダム5年を含む)
・中学卒業後、20年以上(高さ15m以上の発電用ダム10年を含む)
■第二種ダム水路主任技術者
◎保安監督の範囲:力設備、高さ70m未満のダム並びに圧力588kPa未満の導水路、サージタンク及び
放水路の工事、維持及び運用
◎資格要件:次の年数以上の実務経験が必要
〇土木工学を専攻している場合
・大学・高専・短大卒業後、3年以上
・高校卒業後、5年以上(水力設備に係る経験3年を含む)
〇土木工学以外を専攻している場合
・大学・高専・短大卒業後、5年以上(水力設備に係る経験3年を含む)
・高校卒業後、7年以上(水力設備に係る経験3年を含む)
・中学卒業後、12年以上(水力設備に係る経験8年を含む)
■資格取得のメリット
ダムや水路、水力発電設備の工事を行う土木施工管理会社への就職に有利