特定建築物調査員(旧・特殊建築物等調査資格者)とは?
特定建築物調査員とは、特定行政庁が指定した建築物の点検・調査をする国土交通大臣が認定する国家資格である。
平成28年6月1日施行の建築基準法改正により創設され、「特殊建築物等調査資格者」から移行された。
建築基準法第2条2項で定められている学校や劇場、百貨店、ホテルなどの不特定多数の人が利用する建築物の定期点検と結果報告が主な仕事である。
資格取得には、登録特定建築物調査員講習を受講後、資格者証の交付を受ける必要がある。
講習後の修了試験に合格した者に与えられる講習受講修了証書を添付し国土交通大臣に申請することにより、
特定建築物資格者証が交付される。
■受講概要
主催:一般財団法人日本建築防災協会
日程:4日間
費用:52,800円(税込)
講義内容:
第1編 特定建築物定期調査制度総論
第2編 建築学概論
第3編 建築基準法例の構成と概要
第4編 特殊建築物等の維持保全
第5編 建築構造Ⅰ・Ⅱ
第6編 防火・避難
第7編 その他の事故防止
特定建築物調査業務基準
試験概要:2時間(多肢選択式の筆記試験)
■受講資格
次のいずれかの条件を満たすことで受講が可能となる。
①建築学・土木工学・機械工学・電気工学に相当する過程を卒業後、次の期間の建築に関する実務経験を有する者
・大学卒業後2年
・3年制短期大学卒業後3年
・2年制短期大学または高等専門学校卒業後4年
・高等学校または中等教育学校卒業後7年
②建築に関して11年以上の実務経験を有する者
③建築行政に関して2年以上の実務経験を有する者
④消防吏員として5年以上の実務経験を有する者
⑤防火対象物点検資格者として5年以上の実務経験を有する者
⑥甲種消防設備士として5年以上の実務経験を有する者
⑦一級建築士、二級建築士、建築基準適合判定資格者の有資格者など、これらと同等以上の知識および実務経験
があれば受講資格を満たす
■資格取得のメリット
・建築設備会社への転職に有利
・築関連業界でのキャリアアップを目指せる
■受検者数&合格率
2021年度は2020年度と比べて、受検者数は+55人の587人、修了証明書交付者数は+94人の457人、登録者率は+9.7ポイントの77.9%という結果だった。