MMS(モービル・マッピング・システム)とは?
MMSとは、車両搭載型の計測装置である。英語表記は「Mobile Mapping System」。
Mobile :可動性の
Mapping:位置づける
System :システム
次の4点を車両に搭載し、道路および周辺の3次元座標データと、連続写真を取得する。
・レーザー計測器
・GNSS装置(衛星を用いた測位システムの総称)
・IMU(慣性装置)
・デジタルカメラ
移動体で連続的に自己位置を計測し、一度の走行で道路周辺の情報を一挙に取得する。
道路を走行しながら測量しているので、車両規制をかける必要がなく、上空の障害物の影響を受けない
メリットもある。
取得した3次元の走行軌跡データ・レーザー点群データとカメラ画像のデータを用いて、3次元色付き
点群データを作成する。
【MMSの活躍分野の例】
・道路の現況調査に使用
地図の基本となる道路敷および道路骨格データを正確かつ精密に作成する。
現地作業での道路占用時間を大幅に削減できる。
・道路の防災点検に役立つ
MMSで取得した高密度な点群データを用いることで、崩壊や剥落などの障害をもたらす要因(落石ネットや
吹付モルタルなどの変状)を予め把握可能。
河川堤防全体の測量では、草が伸びていても適応可能で、目視点検では発見できないようなわずかな変状も
把握できる。
トンネルでは、交通規制をかけずに測量が可能。
平均断面を算定し、凹凸量を把握する。
・特殊車両などの通行許可申請の迅速化
MMSで取得した幅員・路肩・歩道橋・電線などの3次元道路空間データと、車両走行軌跡を仮想空間上で
干渉チェックすることで、申請手続きの迅速化と安全確保を支援する。
・その他
浸水時のシミュレーションや災害後の復旧に向けた資料、自動運転向けダイナミックマップの構築としても
活用が期待されている。
※出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/constplan/content/001475914.pdf)