LS(レーザースキャナー)とは?
LS(レーザースキャナー)とは、対象物の空間位置情報を取得する計測装置である。英語表記はLaser Scanner。
1台の機械で指定した範囲にレーザーを連続的に照射し、その反射波より対象物との相対位置(角度と距離)を面的に取得できる。
安全に離れた位置から非接触・ノンプリズムで大量点群データを取得できる技術のひとつだ。
TS(トータルステーション)のようにターゲットを照準して計測を行わないため、特定の変化点や位置を
選択して計測することができない場合が多い。
主に設備やプラントメンテナンスといった建築物の管理や工事現場での現況図のドキュメント化、
またCADモデル作成に使用される。
さらに、地形の計測や土木・維持補修などのトンネル内や既存構造物の変位調査など様々な場面で活躍する。
レーザースキャナーは近距離の対象物の高精度検知に優れているが、雨や霧などの悪天候に検知性能が
影響されやすいという欠点がある。
LSには以下の4つに分類可能だ。
・地上型3Dレーザー(TLS)
・UAVレーザー(ULS)
・航空レーザー(ALS)
・車載型レーザー/モバイルマッピングシステム(MMS)
LSの主流の測定方法は2つある。
・タイムオブフライト(Time of Flight)方式
対象物にレーザーを照射し、対象物からレーザーが反射し戻ってくるまでの時間とレーザー照射角を測定し、
対象物までの距離を求める方法。
精度は高いが、一般にフェイズシフト方式よりも測定時間がより多くかかる。
・フェイズシフト方式
複数の変調させたレーザー光を対象物に照射し、対象物から反射して戻ってきた拡散反射成分の位相差を
測定し、対象物までの距離を求める方法。
測定時間は短いが、測定ノイズが多い。
※出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/pdf/2020award/24_maeda.pdf)