一級計装士とは?
一級計装士とは、計装制御機器を扱うプロフェッショナルである。国土交通省の制度を元に制定されている資格で、一級計装士・二級計装士がある。
計装とは、計測器を装備することである。
例えば工場にある機械を24時間稼働させているとする。
その機械がトラブルなく安全に動いているかどうかをチェックするためには、温度計や圧力計・自動制御機器などの計測器を装備するだろう。
このような計測器の取り付けを行う工事や、それに関連する配線・配管工事の設計や監督を行うのが計装士の仕事だ。
主な業務内容は、生産設備の機器構成・計器構成をもとにシステム構成図・配線系統図・配線平面図を作成する、計器校正等メンテナンスなどがある。
IT、電気、機械など幅広い知識が求められる。
【仕事内容】
①工場建設計画・入札
②計装基本設計・詳細設計
③建設工事(現場施工管理など)
④計装設備保全
【資格のメリット】
計装士において一級と二級の大きな違いは、難易度・受験資格の実務経験年数(一級は5年・2級は2年)・メリットにある。
特に次の3点のメリットが一級を取得したいポイントである。
・希少価値があり転職に有利
・経営事項審査で1点加算される
・電気工事または管工事の実務経験1年で、電気及び管工事の主任技術者として認定される
【試験概要】
■受験資格
計装工事の設計・施工の実務経験5年以上(2級有資格者は4年6ヶ月)
■試験科目
試験では、プラント(甲)・ビル(乙)の選択問題がある。
二級計装士の試験科目に積算が加わった形だ。
学科A:3時間 マークシート方式
・計装一般知識(計装一般・計器)
・計装設備(計装設計・工事の積算・検査と調整)
学科B:1時間 マークシート方式
・施工管理(工事施工法)
・計装関係法令について(安全衛生・法規)
実施:4時間 記述式
・工事計画
・材料並びに製品の判定
・計装設計
・計装工事設計
・制御ロジック
・検査調整
・安全衛生
・計装工事材料積算
・計装工事工数積算
■実施機関
一般社団法人日本計装工業会
資格取得後も、5年毎にある計装技術維持講習の受講が必要である。