平面混構造とは?
平面混構造とは、水平方向に異なる構造種別を組み合わせた構造である。比較的大きな集合住宅やショッピングモール、公共施設などで見かけることがある。
また、建築基準法や消防法等の関係法令を順守するためにも用いられる。
混構造は、耐震・耐火性に優れた鉄筋コンクリート造や快適性のある木造など、異なる構造の長所を組み合わせた「いいとこ取り」の建築物を作ることが可能。
木造のみの住宅の耐震性を高めるために、リフォームや増改築の際に使われることも多い。
水平方向に異なる構造を組み合わせるメリットは次のことが考えられる。
階段・設備室・エレベーターなど建物のコア部分を鉄筋コンクリート造や鉄骨造にすることで必要な性能を保ちつつ、木造部分を比較的容易に設計することが可能。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造等を平面的にバランスよく配置することにより、木造部分の水平力を全て非木造部分に負担させられる。
耐火構造である鉄筋コンクリート造の連結等を挟むことで、別棟通達を適用し大規模木造の設計が可能になる。
木造+鉄筋コンクリート造の場合、述べ面積500㎡・高さ13m・軒高9m以下であれば、構造計算ルート1で設計が可能。つまり最も簡単な計算手順で構造計算を行える。
混構造にする以上、設計・施工の費用が嵩むデメリットはやむを得ないだろう。
また、増築などで平面混構造となった建築物の耐震診断は難しく、診断を行ってもらえない可能性があることを理解しておきたい。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/gobuild/mokuzai_torikumi/dounyuu3.pdf)