直轄工事とは?
直轄工事とは、国が実施する公共事業のことである。道路・河川・ダム・港湾などが対象で、国土交通省が管理を担当している。
毎年度、直轄工事等の契約関係資料を国土交通省のサイトで公開している。
直轄工事の発注は、競争参加資格者からの提案により入札を行い契約する。
競争参加資格者は、一般土木工事・造園工事・電気設備工事など22の工種に分類され、2年ごとに登録される。
入札に参加するには、経営事項審査を受ける必要がある。
経営事項審査(経審)とは、決算書(財務諸表)や経営規模・技術力・社会性などにより
企業が評価され点数化されたものである。
審査を受けると、総合評定値通知書が送られてくるので入札時に提出が必要。
ただし、通知書には1年7ヵ月の有効期限があるため、
契約締結日の前1年7ヵ月以内の経営事項審査を受けなければならない。
定期的に公共工事を行う建設業者は、決算期ごとに審査を受けている。
経営事項審査は、ランク分けの透明性・公平性の確保のために行われている。
誰が審査しても同一結果となる事項について、全国統一の客観的な指標で一元的に評価される。
結果は、どの発注者でも利用可能であるため、発注者・受注者双方の利便に貢献している。
国土交通省の入札は、予算の範囲で評価値が最も高い者を落札する方式が取られている。
そのため、直轄工事を受注する会社には、技術提案・施工能力・地域精通度・貢献度はもちろん
バランスの取れた企業であることが求められる。
※出展:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/common/001283632.pdf)