多能工(たのうこう)とは?
多能工とは、1人で複数の作業を行う作業者のことである。複数の技能や、技術を持った作業者を指すこともある。
マルチクラフターとも呼ばれる。
一方、1人で1つの作業を行う作業者や、1つのスキルを専門としている作業者を単能工という。
単能工は、ひとつの業務に集中する為、作業全体の流れや、進捗を把握しずらい問題がある。
労働力不足が問題となる中で、限られた人材を活用する方法として、多能工が注目されている。
多能工を育成することにより、企業にとって様々なメリットがある。
これまでは、作業の内容ごとに、その専門分野の単能工に作業を依頼する必要があった。
様々なスキルを持つ多能工に依頼することで、作業ごとに人の入替を減らすことができる。
これによりコスト削減など、生産性向上につながる。
また、ある作業が忙しい場合、他のスキルを持つ多能工であれば、忙しい作業の手伝いに対応してもらうことができる。
作業を分散することで、作業者にかかる負担の分散、人材の有効活用につながる。
さらに、多能工であれば、従来の業務範囲を超え、広い範囲で同じ作業者を配置できる。
大きな作業を一括受注できる可能性が高まり、事業範囲の拡大につながる。
多能工として、様々な業務に対応するには、普段から作業者間の連携が必要となる。
そのため、現場に連帯感が生まれ、チームワークが向上しやすくなる。
業務内容、進捗状況を共有することににより、課題点や改善点が見つかりやすくなるメリットもある。
※出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo14_hh_000813.html)