危機管理型水位計とは?
危機管理型水位計とは、洪水時の水位観測に特化した水位計のことである。国土交通省が主体となり開発したもので、低コストであるのが特徴。
洪水の危険を早い段階で察知するには、水位データの監視と予測が必要となる。
これに役立つのが、危機管理型水位計である。
国土交通省は、これまで水位計が設置されていなかった河川に、危機管理型水位計の設置を進めている。
危機管理型水位計を設置することにより、河川の水位把握、川の氾濫などの予測が可能となり、
住民の避難に役立つ。
従来、河川が警戒水域を超えるかどうかの判定は、橋の橋脚にある水位線を基準としていた。
河川管理や、防災担当の職員が河川に近づき、目視で水位を確認する。
これでは、短時間で水位が上がった場合など、職員が逃げ遅れるリスクがある。
定点カメラを設置して、遠隔から水位を見る方法もあったが、夜間は見えにくく、判定しにくい課題があった。
危機管理型水位計は、人が河川に近付くことなく、水位を確認することができる。
危機管理型水位計を河川に設置することで、従来のリスクを軽減することができる。
危機管理型水位計は、設置した水位計が定期的に水位観測をし、そのデータをクラウド上に送信する。
指定した一定の水位を通過したときには、観測モードが切り替わり、10分ごとに水位データが送信される。
国土交通省「川の水位情報」サイトで危機管理型水位計の水位情報を確認できる。
※出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000964.html)