2022/02/15

ICT建機とは？

MC（マシンコントロール）とMG（マシンガイダンスシステム）を搭載した建設機械のことである。
MC（machine control）は機械の自動制御、MG（machine guidance）は機械の操作ガイドを指す。

machine ：機械
control　：制御
guidance：指導、手引き

MCを搭載した建機では、土砂を平らにする敷均し作業の効率化が可能である。
従来の施工方法では、設計図から座標計測を行い、測量ポールを地面に設置し、そのポールを目安に敷き均しを行う。
仕上がりを確認しながら何度もこの工程を繰り返す為、仕上がりはオペレータの技量に依存する。

一方、MCを搭載したICT建機の場合は、これらの作業が自動制御で行われる。
MCは位置計測装置を使って、設計図のデータと作業場所の土地形状の差分を算出する。
算出したデータをもとに、建機の排土板の高さや勾配を自動で制御する。
自動作業のため、オペレータの技量に頼らず、精度の高い施工が短時間で可能となる。

MGを搭載した建機では、掘削作業の効率化が可能である。
従来の施工方法では設計図から丁張りを設置し、その丁張りを目安に掘削作業を行う。
施工後の出来形を断面ごとに計測し、基準値内でなければオペレータに指示を出し、再度掘削作業を行う。
この工程を繰り返すため、仕上がりはオペレータの技量に依存する。

一方、MGを搭載したICT建機の場合は、この作業が自動制御で行われる。
MGは全球測位衛星システムを利用し、建機の操縦モニターに掘削距離、バケットの位置などを表示する。
作業中に基準値内であるか測りながら作業するため、計画より深く掘り進めてしまうことを防止できる。
また、従来経験に基づいて行っていた操作の感覚を短期間で身に付けられるメリットもある。

このようにMCとMGを搭載したICT建機を使用することにより、作業の効率化、人員削減、作業時間短縮が可能となる。