スコープ3とは？
企業の事業活動に関連する他社の温室効果ガス（GHG）排出量のことである。
スコープ3と自社の排出量（スコープ1,2※1）を算出することで、サプライチェーン全体の排出量を把握することが可能となる。
サプライチェーンの温室効果ガス排出量＝スコープ1＋スコープ2＋スコープ3
※1:スコープ1,2について
スコープ1 … 事業者自らによる、燃料の燃焼、工業プロセスなど、温室効果ガスの直接排出量
スコープ2 … 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出量
■スコープ３のカテゴリと区分について
スコープ3は15のカテゴリに分かれており、さらに自社を中心に、お金の流れで上流と下流に区分される。
上流は購入した製品やサービスに関する活動、下流は販売した製品やサービスに関する活動が該当する。
（出典：グリーン・バリューチェーンプラットフォーム｜環境省）
（１）上流カテゴリに該当する活動例
上流カテゴリは、カテゴリ1～8が該当する。活動例は次のとおりである。※2
（２）下流カテゴリに該当する活動例
下流カテゴリは、カテゴリ9～15が該当する。活動例は次のとおりである。※3
（※2,3 サプライチェーン排出量算定の考え方｜環境省の情報を元に作成）
■スコープ3を算定するメリット
・経年変化を把握し、環境経営指標に活用できる
・削減に貢献した量を評価できる。
・優先的に削減すべき対象が特定できる
・他社と連携して排出量削減策を検討・実行できる
・自社の環境経営の取組を発信できる
このように、サプライチェーン全体の排出量の把握は、環境経営の指標として活用するだけでなく、ステークホルダーに自社の取組を理解してもらうことにも繋がる。
