サーキュラーエコノミーとは?
循環型経済と訳され、資源を有効活用し、廃棄物の発生を抑制する経済システムのことである。これまで廃棄されていたもの(資源や製品)を再利用やリサイクルし、価値を最大化する。
2024年、環境省が発表した第5次循環型社会形成推進基本計画では、リニアエコノミー※1からサーキュラーエコノミーへ経済システムの移行を、取り組むべき重要な課題として全面に打ち出している。それに伴い新たなビジネスモデルの創出や環境負荷の軽減、資源の有効活用が期待されている。
※1リニアエコノミー(線型経済)とは
従来の経済システムのこと。生産→消費→破棄の流れが一方向の経済システムを指す。
■サーキュラーエコノミーの3原則と3Rとの違い
1.サーキュラーエコノミーの3原則
サーキュラーエコノミーには次の3原則があり、これらは資源の枯渇・環境汚染・気候変動への対応策として有効であるため、サーキュラーエコノミーへの転換は、持続可能な社会・経済活動を実現の一助となる。
【サーキュラーエコノミーの3原則】
①廃棄や汚染を出さない
②製品と素材を循環させる
③自然を再生させる
2.3Rとの違い
3Rは廃棄物を減らすための3つの方法(リデュース・リユース・リサイクル)の3つの頭文字をとった言葉であり、それぞれの持つ意味は次のとおりである。
・リデュース(Reduce)…資源や材料の使用量を削減すること
・リユース(Reuse) …使用済みの製品や材料を繰り返し使用すること
・リサイクル(Recycle)…使用済みのものを回収し、資源として再利用すること
3Rは廃棄物の発生が前提としてあるのに対し、サーキュラーエコノミーは、廃棄物ゼロを目標とし、製品のライフサイクル(製品の設計→消費→再利用)を通じて効率的な製品の利用を追求する。
このように、廃棄物の発生を前提とするかどうかに大きな違いがある。