発破技士(はっぱぎし)とは?
労働安全衛生法に基づく国家資格で、火薬などを用いて、重機では壊せない岩盤や、古い建築物などを破壊する作業(=発破作業)を担う専門職である。
発破技士は、現場の条件に合わせて安全性と作業効率、周辺環境への影響等を考慮し、最適な方法を選択して発破作業を行う。
■発破技士の活躍の場
土木作業現場・採石現場・トンネル工事現場・ダム建設現場・鉱山など、大規模な土木工事や資源開発が行われている現場において需要が高い。
■発破技士の業務内容
発破技士は火薬の選定や火薬量の決定なども含め、現場での発破作業を担当する。
〈発破技士の業務〉
① 爆薬を設置するところに穴を開ける(=穿孔(せんこう))
② 装填
③ 爆薬の接地
④ 点火
⑤ 後処理
その他、火薬類を取り扱う職種には、「火薬類取扱保安責任者」があり、火薬の保管・管理や発破作業の管理監督は、「火薬類取扱保安責任者」が行う。
■発破技士試験の概要
1.受験資格について
本人確認証明書の添付が必要だが、受験資格は特になく、だれでも受験することが可能である。
2.発破技士の試験科目
試験科目は次の3科目であり、導火線発破技士・電気発破技士の免許を有する者は②と③の科目が免除となる。
①発破方法
②火薬類の知識
③火薬類の取り扱い
3.免許の交付
試験合格後、次のいずれかの要件を満たす者に発破技士の免許が交付される。
〈交付要件〉
・大学・高校・中学において、応用化学や採鉱学、土木工学に関する学科を卒業し、その後3か月以上発破の業務経験がある者。
・発破の補助作業経験が6か月以上ある者。
・発破実技講習を修了している者。