中温化アスファルト合材とは?
通常のアスファルトと比べ、30℃程度低い温度で製造・施工が可能なアスファルト混合物のことである。
CO2削減効果があるため、中温化アスファルト合材で行う舗装は、低炭素アスファルト舗装とも呼ばれている。
品質は通常のアスファルトと同等である。
■中温化アスファルト合材の概要
中温化アスファルト合材は、製造時に特殊な添加剤を加え、アスファルトの粘度を低下させ、潤滑性を高めることで、製造温度を下げる。
製造時に使用される添加剤(改質剤)は、主に次の3種類がある
・発砲系中温化剤
・粘弾性調整系中温化剤
・滑剤系中温化剤
■中温化アスファルト合材の製造方法
製造方法は2種類あり、それぞれに長所・短所がある。
① プラントミックスタイプ
アスファルトプラントで製造する。
現場で改質度合いを調整でき、輸送範囲の制約が少ない。
② プレミックスタイプ
アスファルト製造工場であらかじめ混合する。
品質は安定しているが、輸送範囲に制約がある場合がある。
■中温化アスファルト合材適用のメリット
中温化アスファルト舗装には、次のメリットがある。
・製造・施工時の温度を低減することで、CO2の排出量を削減する
・寒冷期の施工性が向上する
・施工時初期のわだちの発生を抑制できる
・熱による劣化を低減する
・養生時間が短縮されるため、工期の短縮が可能となる
そのため、早期に交通開放が必要な道路工事や層厚施工のアスファルト舗装などに活用される他、作業者の労働環境の改善においても有用である。