クレーン・デリック運転士とは?
労働安全衛生法に定められた国家資格の一つで、5トン以上の荷物を運べる大型のクレーンやデリックを操作する際に必要な免許である。本免許には有効期限がなく、更新の必要がない。
クレーン操作の基本となる免許であるため、取得していると就職や転職時に役立つ可能性がある。
■クレーンとデリックの違い
クレーンとデリックには次のような違いがある。
1.クレーンの特徴
・吊り下げたものを水平移動させることができる。
・動力が機械内に備わっているため、単体で荷物を上げることができる。
・広く普及しており、工場や建設現場、港湾等で多く使用されている。
2.デリックの特徴
・吊り下げたものを水平移動できるものとできないものがあり、動力装置を使って荷物を上げる。
・固定式の構造が一般的で、建設現場や港湾で使用されている。
・国内であまり普及しておらず、需要は少ない。
■クレーン・デリック運転士免許の種類
クレーン・デリック運転免許には、操作できる機械の範囲が異なる3つの種類がある。
【クレーン・デリック運転士免許の種類】
1.クレーン・デリック運転士(限定なし)
2.クレーン・デリック運転士(クレーン限定)
3.クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定)
1.クレーン・デリック運転士(限定なし)
地上で作業する全てのクレーンとデリックの操作が可能である。
船上に設置されたデリックを操作する場合は、別の免許*が必要となる。
(水上での操作時のバランスが地上での作業時と異なるため)
2.クレーン・デリック運転士(クレーン限定)
クレーンのみの操作が可能である。
そのため、デリックの操作や運転は不可となっている。
3.クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定)
床上運動式クレーンのみの操作ができる免許である。
就職や転職を見据えて取得する場合は、「限定なし」を選択することが推奨される。