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超高強度コンクリートとは?

コンクリートの設計基準強度が100N/m㎡以上のコンクリートのことである。
通常のコンクリートよりも高い圧縮強度と優れた耐久性を持つため、高層建築や大規模構造物の建設に使用されている。

■超高強度コンクリートの特徴

1.圧縮強度が高い
通常のコンクリートと比べて非常に高い強度を持ち、設計基準強度が160N/m㎡や180N/m㎡のものもある。

2.含水率が少ない
使用するセメント量が多く、水が極端に少ないため、コンクリート内部の自由水が少なく、コンクリートの組織構造が緻密になる。
これにより、凍結時の膨張圧低減や二酸化炭素の侵入抑制、水の浸透抑制が可能となる。

3.特殊な材料を使用している
設計基準強度に合わせて特殊なセメント、骨材、混和剤(シリカフューム・高性能減水剤・石灰系膨張材など)、有機繊維を使用して製造する。

4.粘性が高い
フレッシュ状態では粘性が大きいため、コンクリートの構成成分が分離しにくく、均質な状態を保つことができる一方、施工には特別な注意と技術が必要となる。

■超高強度コンクリートのメリット

1.構造設計の自由度が向上する
柱や梁などの部材のスリム化や柱の間隔を広げることが可能となる。
また、耐震性・耐風性に優れているため、高層建築物の建設も可能となるため、構造設計の自由度が向上する。

2.建物の耐久性が向上する
含水率が少なく、内部構造が緻密なため、中性化や凍結融解の抵抗性が高くなる。

3.効率の良い施工が可能
プレキャスト部材を製造・使用できるため、現場での工期短縮や運搬効率の向上が期待できる。

■超高強度コンクリートのデメリット

・施工時の作業性の低下
粘性が高いため、コンクリートの流し込みや締め固めに時間と労力を要する。

・ひび割れしやすい
使用する水の量を減らして製造するため、ひび割れしやすい。
そのため、養生シートの使用や散水を十分に行い仕上げることが必要となる。

・爆裂リスクがある
火災時、超高強度コンクリート内の水蒸気が逃げ場を失って内部圧力が急激に上昇し、表面のコンクリートが剥離・飛散する現象が起こる可能性がある。
この対策として一般的に、有機繊維を混入させる方法が取られており、設計基準強度に合わせた最適な使用量を考慮することが重要となる。



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