株式会社ライズ

  1. HOME
  2.  > 
  3. 建設業界用語
  4.  > 
  5. E-アイソレーションとは?
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

E-アイソレーションとは?

国内初の実大免震試験機のことである。国の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の国家レジリエンス(防災・減災)の強化の一つとして兵庫県三木市に整備された。
E-アイソレーションで地震時の揺れと建物にかかる力を再現することで、実際に組み入れる免震装置そのものの基本性能・動的性能・限界性能を検査することができる。

■開発の経緯
従来、日本は世界的に地震の多い地域であるが、国内に実大の免震試験機が整備されていなかった。
そのため、免震装置の開発や製造の際は、ミニチュアの試作品で試験を行う方法や、台湾やアメリカなど海外の実験施設に持ち込んで試験を行う方法が取られていた。

こうした状況の中、将来予見されている南海トラフ地震や首都直下地震の備えとして、免震技術と制震技術の更なる向上が求められており、これに応える施策として、E-アイソレーションが2023年4月に整備された。

■特徴
加振台と反力梁の間に試験体を設置し、反力梁の方に作用する水平荷重を計測する仕組みを開発したことで、計測時に発生するノイズを極限まで抑えた測定が可能となった。
建物から地面に伝わる力・地面から建物に伝わる力、両方の計測がリアルタイムに同時計測できる試験機である。

E-アイソレーションの設置により、日本国内でも実大サイズで免震試験を行うことが可能になるとともに、免震動的性能認証制度が2024年7月1日より始まったことで、日本における免震・制震技術のさらなる発展が期待される。


article_202307-3-04.jpg
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加