地域生活圏とは?
地方都市を中心に市町村域に関係なく形成された地域のことである。人口規模は10万人程度を基準とし、自動車で60~90分で移動できる範囲が目安である。
地域生活圏では、生活や事業に欠かせない分野(医療・福祉、交通、教育、防災、文化、経済、行政)にデジタル技術を積極的に導入し、地域住民や事業者の利便性を向上させ、安心して暮らせる地域の形成を目指している。
地域生活圏の構築は、国土形成計画における重点項目として挙げられており、政府が推進している「デジタル田園都市国家構想」の実現に貢献する。
■地域生活圏構築の目的
地域生活圏の構築を目指す目的は以下の通りである。
・地方都市の都市機能を維持し、人口流出を防ぐ
・東京への転入超過を是正する
・移住者や二地域居住者が安心して暮らせる地域を作る
・地域生活圏周辺地域を支える拠点になる
・歴史や文化など地域の個性を次世代に継承する
・国際競争力を向上させる
■構築のための課題と課題解決のための考え方
地域生活圏構築の課題として、
・利便性が高い交通ネットワークの構築
・地域経済の活性化につながるビジネスの創出
・高齢者や女性が働きやすい環境を整備
・デジタル技術を活用した、オンライン診療や教育、行政サービスの提供
などが挙げられる。
これらの諸問題に対し、国土交通省は以下の考え方を基本に解決策を模索するとしている。
①民間と行政が連携して解決に取り組む
②デジタル技術の活用
③地域の事業者や生活者の利便性を最適化すること
④専門分野の垣根を超えて問題を共有し、解決策を検討すること