コスモス(安全マネジメントシステム)とは?
コスモス(安全マネジメントシステム)とは、建設業の統一的な「建設業労働安全衛生マネジメントシステム」のことである。建設業労働安全衛生マネジメントシステムの英語表記「Construction Occupational Health and Safety Management System」の頭文字「COHSMS」を“コスモス”と称したものである。
1999年4月に厚生労働省によって公表された「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」に基づき、建設業労働災害防止協会(建災防)が建設業固有の特性を踏まえて作成、2006年に改正された。
2018年には、ISO45001の制定等を踏まえ、一人親方、自営業主、家族従事者、技能実習生、元方事業者の作業所長も対象者とする等の改正を行い、「ニューコスモス」と称している。
また、2019年には、中小規模建設事業者向けのニューコスモスであるコンパクトコスモスも開発し運用している。
適性に実施しているかどうかを客観的に判断し、同基準に適合している建設事業場を認定するコスモス認定制度がある。
認定された建設事業場には「コスモス認定証」が交付される。
コスモス認定証を取得すると、企業のイメージアップが図れるだけでなく、公共工事の入札時等における安全衛生管理能力の証明や、優遇措置の対象になることがある。
■コスモスの目的
建設事業者と社員が協力し、PDCAサイクルを回すことで、以下の実現を目指すことにある。
・作業所における労働災害の潜在的な危険有害要因をなくす
・健康の増進と快適職場づくり
・建設企業の安全衛生水準の向上
■コスモスのメリット
・経営理念の中に安全衛生が取り込まれることにより安全衛生管理が事業を行う上で欠かせないことが明確となる
・PDCAサイクルの運用により、安全衛生水準の継続的・段階的向上が図れる
・リスクアセスメントの導入により、個々の建設現場の状況に応じた安全衛生対策がたてられる
・作業員等の参画により安全衛生活動の取り組みが活性化される
・個人の能力に頼らず組織的な取り組みが可能となる