単品スライドとは?
単品スライドとは、請負代金額の変更を請求できるスライド条項のひとつである。特別な要因により工期内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動が生じ、請負代金額が不適当となったとき、請負代金の変更を請求できる。
「原油価格の引き上げに伴う原材料価格の引き上げ」のように、受発注者が共通の認識を持ち、重要性を客観的に認められるよう整理が必要である。
著しい価格の上昇が見られる場合は、受注者からも情報提供を求め、客観的に認められるよう必要な情報を把握することが求められる。
※スライド条項とは
工事の契約締結後に賃金水準または物価水準が変動し、その変動額が一定割合を超えた場合、建設工事請負契約書第25条に基づき、請負代金額の変更を請求すること
■適用対象工事
すべての工事
ただし、残工期が2か月以上ある工事
■条項の趣旨
特定の資材価格の急激な変動に対応する措置
■請負額変更の方法
〇対象
部分払いを行った出来高部分を除く特定の資材(鋼材類、燃料油類等)
〇受注者の負担
対象工事費の1.0%
(但し、全体スライド又はインフレスライドと併用の場合、全体スライド又はインフレスライド適用期間における負担はなし)
〇再スライド
なし(部分払いを行った出来高部分を除いた工期内全ての特定資材が対象のため、再スライドの必要がない)
■全体スライド及びインフレスライド条項との併用
全体もしくはインフレスライドと併用する場合は、全体もしくはインフレスライドに基づく設計変更契約を先に行う。
また、変動額算定に用いる当初設計時点の実勢価格は、全体もしくはインフレスライドの基準日の単価を用いる。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/tec/content/001572723.pdf)