総価契約方式とは?
総価契約方式とは、工種別の内訳を定めず、総額を請負金額とする契約方式である。単価・数量及び契約金額(総価額)が確定されたうえで行う契約で、地方公共団体の契約は総価契約が原則となる。
「総価請負」「一式請負」「一式契約」「定額請負」「ランプサム契約」とも呼ばれる。
総価契約は、単価・数量が決定しているため、契約の総額を決められる場合の契約で、競争入札をする必要がある。
・複数の業者から見積書を取る
・見積合わせを行う
・入札で落札業者を決定
・契約書・請書・見積書を持って決裁
・納品確認
・請求書による支払い
となるため、支出までのステップが多くなる。
総価契約方式では、契約締結後に設計変更などで当初の契約条件が変わらない限り、実際に工事で要した費用が契約額を超えた場合でも発注者から追加の支払いが発生しない。
設計図面に基づいて工事総額を算出後に契約へ進むため、設計がある程度確定していることが基本的な要件となる。
■発注者のメリット
・支払う工事総額が契約時に確定する
・工事総額が明確になっているので契約後のコスト管理が行いやすい
■受注者のリスク
契約後の資材価格や労務費等の物価上昇、工事費算出時の積算に抜け漏れ等の間違いがあってもそれらを負担しなければならない。
一方で、内容または性質上その数量を確定できない場合に、その規格及び単位あたりの価格を決定する例外的な契約を単価契約と呼ぶ。