2023年4月28日(金)配信
国土交通省が、
今後の建設業の方向性や施策などを考える検討会で、
建設業の許可が不要とされている軽微な建設工事について
(500万円未満、ただし建築一式は1500万円未満)
届出制や、簡易要件を課す小規模会社向け許可制度などを
検討している事を検討会の資料で公開しました。
以前から聞く話ですが、
オフィシャルにネットで公開するのは初めてじゃないでしょうか。
▶国交省が500万円未満の建設業許可不要の工事を許可制に?!
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1060個人的に「建築一式工事で1500万円未満」を許可なしで工事するのは、
以前から違和感を持ってました。普通に一軒の家が建つ金額ですから。
国交省の検討会が許可制度などの新設を検討している理由は、
資料から読み解くと主に以下の3つに絞られます。
(1)建設業の社会保険加入は国交省の命題になっているにも関わらず
許可なし業者は社保に加入していないケースが多い。
(2)行政として許可なし業者は、その存在を適切に捕捉することが難しく
請負契約の適切な締結やコンプライアンスなどの実態について把握できない。
(3)近年の小規模なリフォーム工事における悪質リフォーム会社への対策
偽装一人親方の撲滅などもそうでしょうが、
やはり、行政としてのガバナンス強化、業界としてのコンプライアンス遵守を
もっと進めていかないと、多くの人が働き続けられるサスティナブルな建設業に
ならないと感じているのかも知れません。
軽微な工事の建設業届け出制や許可制は、
検討会では「中長期的な検討事項」になっているようですが、
われわれ一般人が考えても、対象業者から相当な反発が出ることは
容易に想像できます。
まだ、本格議論になっていませんし、
ニュースで大きく取り上げられてもいないですが、
これから建設業では結構な話題になることは間違いありません。