2023年3月10日(金)配信
最近、話題を集めている人工知能(AI)を使ったチャットボット、
Chat GPT(チャットGPT)ですが、建設業ではどの程度使えるのでしょう。
※「チャットボット」は、チャット(会話)とボット(ロボット)を組合せた言葉で
「自動会話プログラム」のことです。
チャットGPTは、ネット上からデータを蓄積し回答するというものですが、
技術的な事から法令まで複雑な建設業をどこまで理解しているのか、
実際に試してみました。
まずは、初歩的なコンクリートの品質について聞いてみました。
今回は国土交通省の直轄工事で行われる技術提案の設問です。
▶コンクリートの品質について、Chat GPTに聞いてみた!
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1025ある程度まともな回答になっていますが、数字など具体的な内容は一切なく
技術提案に使うには殆ど無理なレベルですね。
詳細なデータが不足している事柄については、
極めて抽象的な言い回しにして無難な文脈でまとめています。
次に法令・資格関係です。
主任技術者になるにはどうしたらいいか聞いてみました。
▶主任技術者について、Chat GPTに聞いてみた!
https://www.rise-jms.jp/media/working_constructionindustry/a1026回答には、
「建築士法に基づく登録を行っていること」や
「建築士会が実施する「主任技術者講習」を修了していること」が出てくるなど
こちらは、まるっきりダメです。
このあと「まったく同じ質問」を再度してみましたが、
内容は違えど正解には程遠い回答が出てきました。
チャットGPTは、
ネット上のデータを蓄積しながら学習していくので、
時間の経過と共に精度は上がって行くもの思われますが、
現状では詳細な事柄まで求めると、ほぼ使いモノになりません。
建設業のデータ蓄積が少ないのでしょう。
ただ工事の騒音や振動など近隣から苦情がきたときの
お詫びの文章を考えてくれ、などと頼むと
そつない文章をホントに数秒で作成してくれるので、
下書きの手間は全く無くなります。
チャットGPT、今後の進化に期待です!