#002 国の工事は来年からBIM/CIMに!

カテゴリ
建設企業向けメールマガジン 
タグ

株式会社ライズ

B!
2022年7月8日(金)配信


国土交通省が発注する直轄工事については、
令和5年度(2023年)からBIM/CIMが原則適用になるのをご存知でしょうか?


これまで一部の大規模工事や業務に限られていたBIM/CIMが、
来年4月から小規模工事を除く全工事でBIM/CIM原則適用になります。


※国土交通省:令和5年度以降のBIM/CIM活用に向けた進め方
https://www.rise-jms.jp/media/construction/a835


要するに、これまで2次元でやってきた発注図面を3次元にするという話です。
具体的には、AutoCAD(オートキャド)などで作成されていた2D図面が、
Revit(レビット)などのBIM/CIMツールで作成された3D図面に変ります。


発注図面自体が3Dになるので、完成形の認識が統一され、
図面の修正も2Dに比べ効率的で、素材情報なども入力できる事から
メリットは多いと言われますが、課題は何といってもその操作でしょう。


当社でも、
AutoCAD(オートキャド)の経験者にRevit(レビット)を操作させてみましたが、
ハッキリいってそう簡単に習得できるものではありませんでした。


極論ですが、「線を引く作業」であるAutoCADに対して、
Revitは「立体を組合わせる作業」で、ある程度立体を想像できる能力がないと
CADができても苦労する人は多いと思います。


更に、BIM/CIMを単純に使えばいいという訳ではなく、
「リクワイヤメント」という国交省からの要求事項があります。
要するに「BIM/CIMにしたんだから、その成果を出しなさい!」ってことで
現在は4項目が挙げられています。


※国土交通省:BIM/CIM活用工事におけるリクワイヤメント
https://www.rise-jms.jp/media/construction/a836


建設業の人手不足は年々加速するばかりで、BIM/CIMはその解決策の一つ
として国交省も当初予定を前倒ししてまで来年の導入を決定しましたが、
果たして、まだまだアナログな体制が多い工事業者側は付いていけるのか。


来年、国交省の直轄工事で混乱が起きなければいいなと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=B36035PJ3x8



建設企業向け ✉️ メールマガジンは、
建設の時事ネタを中心にニッチな情報をお届けしています。

以下フォームよりお申し込みいただければ、
ほぼ隔週で最新のメールマガジンをお送りします。

▶ https://www.rise-jms.jp/mailmagazine_form.html

関連記事

#057 クラウディングアウトへの反論

2024年11月5日(火)配信前回のメルマガで、公共土木が民間建築を押し退けてしまう「クラウディングアウト」の概要を書きましたが、ではなぜ財務省はクラウディングアウトを言い出したかです。ま、難しい話じ...

【検定改正】令和6年(2024年)1級[建築]施工管理技士2次検定の経験記述問題「設問2」→前年度に比べ設問が大幅変更!

【検定改正】令和6年(2024年)1級[建築]施工管理技士2次検定の経験記述問題「設問1」→前年度に比べ設問が大幅変更!

【検定改正】令和6年(2024年)1級[建築]施工管理技士2次検定の経験記述問題「設問工事」→前年度に比べ設問が大幅変更!

【検定改正】令和6年(2024年)1級[建築]施工管理技士2次検定の経験記述問題「冒頭設問」→前年度に比べ設問が大幅変更!

#056 クラウディングアウトって知ってますか?

2024年10月21日(月)配信皆さん、「クラウディングアウト」って知ってますか?和訳は「押し出す、押し退ける」といった意味のようですが、これ、今年(2024年)6月、財務省の財政制度分科会というとこ...